先ほど例に出したドル円のチャートは2000年4月から11月くらいまで、約7ヶ月ほど102円近辺から110円近辺の範囲で動いていた相場で、ドルはなかなか110円を明確に上抜けることができませんでした。つまり、110円あたりがドルの上値抵抗線だったということですね。
なるほど。でもなぜドルは7ヶ月もの間、1ドル=110円近辺で上値を抑えられていたのでしょうか?
そうですね。では、この期間に取引していた人たちの気持ちを考えてみましょう。
例えば105円あたりでドルを買った人がいたとしますよね。しばらくすると110円くらいまでドルが上がりました。すると「もっと上がるだろう」と期待して、ドルを買ったままにしておく人も多かったと思います。でも、その後期待に反してドルが下がってしまったら、「せっかく110円まで上がってたのに・・・。また110円くらいまで上がったら今度こそドルを売ってしまおう」と考える人も多かったでしょうね。
または、「110円でドルを買ったけどその後ドルが下がり、評価損を抱えてしまった」という人がいるとします。しばらくしてドルが110円近辺にもどり、評価損を取り戻したときには「やれやれ」と思い、ドルを売ってしまう人も多かったのではないでしょうか。
人間心理が働くんですね。
はい、相場に参加しているのは皆人間ですから、人間心理も相場の値動きに現れてくるのですね。 このような心理が働いたことが、7ヶ月もの間ドルが110円近辺を超えなかった要因のひとつとして挙げられます。ところが、今まで上抜けしなかった110円近辺の抵抗線を超えてしまうと、その後ドルは一気に約15円も上昇したのです。
一気に15円も動いたんですか?! また、人間心理が関係しているのでしょうか?
そうですね、それではまた心理面から考えてみましょう。
「今までドルは110円あたりで上値を抑えられていたから、110円は超えないだろう」と考えてドル売りを仕掛けていた人が、110円を超えてしまったのを見て慌てて買い戻したり、もしくは「110円を超えてきたから今までとは違ってドルが強い」と考えた人が新たにドルをどんどん買っていった、という状況が考えられます。
そうかあ!取引参加者の売り・買いによって相場が動くわけだから、当然参加者の心理も相場の動きに反映される。だから、「人の心理も考えて相場の先行きを読む」という意味でもチャートを分析する必要があるんだ!
次は、「トレンドライン」について学んでみましょう。
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