| 安保理の拡大とは? |
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| 国連総会における「安全保障理事会枠の拡大(安保理の拡大)」議案を巡り、世界各国のさまざまな思惑が交錯しています。安保理の拡大案として「G4案」や「AU案」という言葉も最近聞かれるようになりました。果たして、安保理の拡大が意味するものとは・・・。そして、「G4」「AU」とは一体何でしょうか? |
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| ■ 「安全保障理事会」とは? |
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安全保障理事会とは、国際連合(国連−加盟国191ヶ国/2003年現在)の主要機関の一つで、15ヶ国の加盟国で構成され「常任理事国」と「非常任理事国」に分けられます。
国連総会は、様々な問題を議論する場ですが、安全保障理事会はその名の通り、「平和と安全保障の問題」のみを取り扱う場、として位置付けられています。また、安全保障理事会が決定したことは、国連の全加盟国がこれを承認し、これを実施することに同意しているため、その影響力は非常に大きいものになります。
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◎常任理事国−5ヶ国。国連発足した際に中心的役割を担ったという理由から、任期が設定されておらず、これまで不変。
≪米国、ロシア、イギリス、フランス、中国≫
○非常任理事国−10ヶ国。「地理的代表の原則」に基づき、総会が2年間の任期で選び、1年ごとに半数が改選される。
≪日本、アルゼンチン、デンマーク、ベナン、ブラジル、ギリシャ、フィリピン、ルーマニア、タンザニア、アルジェリアが2005年現在の構成メンバー≫
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| ■ 安全保障理事会の決議と安保理改革 |
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安全保障理事会で重要な決議を行なう場合、15ヶ国中9ヶ国の理事国が賛成しなければならない。加えて、重要問題である実質事項については、5つの常任理事国のうち1ヶ国でも反対票を投じた場合、これを「拒否権」と呼び、決定できません。同じ安全保障理事会のメンバーにおいても、常任理事国と非常任理事国では大きな力の差がある、と言えます。
そのため、非常任理事国は、安全保障理事会においての影響力を高めるために、「常任理事国入り」を目指し、そのための「安保理改革」を推進する中心的なグループとなっています。しかしながら、これまでの影響力を保持したいとの理由から、安保理が拡大することを嫌がる常任理事国(特に米国・中国・ロシア)が強い反対姿勢を示しています。「現常任理事国」VS「非常任理事国」、これが現在の安保理を巡る大きな対立構造となっています。
日本が常任理事国を目指す背景には、国際社会における日本の地位向上は勿論のことですが、加盟国分担金が米国に継ぐ2位にもかかわらず、国連においてはそれに見合うだけの発言権がない、という心理的な理由もあるとされています。
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| ■ 「G4案」と「AU案」とは? |
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「G4」とは、非常任理事国の構成メンバーである、日本・ドイツ・ブラジル・インドの4ヶ国のことを指します。この4ヶ国は、国連安全保障理事会拡大の枠組み決議案、いわゆる「G4案(最終的にはG4を含めた29ヶ国の共同提案となった)」を提出し、国連で審議が開始されました。
一方、「AU」とは、アフリカ連合(53ヶ国)のことを指します。G4とは内容が異なる独自の「AU案」を国連に提出し、アフリカ地域の地位向上を目指しています。
(G4案とAU案の主な共通点)
→常任理事国を新たに6ヶ国加える(アフリカ枠は2)
(G4案とAU案の相違点)
・非常任理事国増加数→ (G4案)4ヶ国増加 (AU案)5ヶ国増加
・新常任理事国の拒否権に関して→(G4案)新常任理事国の拒否権行使を15年間凍結
(AU案) 新常任理事国にも最初から拒否権を付与
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| ■ 今後の展開 |
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現在(2005年7月半ば時点)、「安保理拡大の枠組み決議案」は国連で審議されています。国連総会で草案の採決を強行する場合、可決するには少なくとも加盟国の3分の2の支持が必要となります。現常任理事国の一部は反対を強く表明していますが、国連総会の票決については、拒否権を持ちません。そのため、G4案とAU案が一本化することが出来れば、「安保理の拡大」が実現する可能性が非常に高くなると言え、今後のG4とAUの動向に注目が集まります。
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