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三位一体改革とは?

 

小泉純一郎首相は2004年11月15日、国と地方の税財政改革(三位一体改革)の進め方について関係四閣僚を呼び、自らが設定した18日の期限までに検討作業を急ぐよう指示しました。
さて、最近よく耳にするこの三位一体改革とはそもそもどういうものなのでしょうか?

三位一体(さんみいったい)とは?

本来、三位一体とはキリスト教にかかわる用語で、「父・子・聖霊」は本質的に一体であるという考えかたです。

 

三位一体改革という言葉が使われ始めたのは、小泉首相が2002年6月の経済財政諮問会議で「国庫補助負担金、地方交付税、税源の移譲を含む税源配分のあり方を三位一体で検討し、具体的な改革案を今後一年以内を目途にとりまとめたい」と指示してからです。

 

これ以降、国と地方の財政関係の改革は三位一体改革と呼ばれ、新聞紙上等で広く使われるようになりました。

三位一体改革とは?

地方自治体が決定すべきことは国ではなく地方自らが決定するという地方分権を実現するために、

 

(1)国から地方へ支出される補助金(国庫補助負担金)の削減
(2)国から地方への税源の移譲
(3)地方交付税の見直し

 

上記3本の柱を、同時並行的に進めていくという意味で三位一体改革と呼んでいます。

なぜ三位一体改革が必要なのか?

これまで地方財政は国に依存してきました。
例えば国が得る税収は全体の6割ですが、地方が得る税収は全体の4割です。
しかし、地方が実施するサービスは全体の6割です。
したがって地方自治体は慢性的に財源不足になり、その不足分を補助金や、地方交付税に依存する状況になっています。

 

【税収】 国(50.0兆円) 地方(35.5兆円)
【歳出】 国(57.4兆円) 地方(95.9兆円) 
  いずれも平成13年度決済ベース

 

今後はそれを見直して地方分権を進めていくことが最大の狙いです。
この三位一体改革を行うことで、地方の権限と責任が大幅に拡大し、地域の実情を把握している地方自治体が、国から独立して政策を自ら決定し、実態に合った行政を実現できるようにもなります。

 

財務省資料より

(1)国から地方へ支出される補助金(国庫補助負担金)の削減

補助金とは国が地方公共団体に資金の使い道を指定して与えるものです。
これは地方が国に「こういう事業のために資金を提供して下さい」とお願いするものであり、予算編成時期になると地方自治体の人が大挙して政治家や中央官庁に陳情に行きます。
これでは地方が行いたいことが国の権限によって制限されることになり、地方分権には程遠い状況になります。

 

補助金の内訳(H16) 総額20.4兆円

社会保障関係費 11.7兆円 文教・科学振興 
2.9兆円
老人医療 市町村
国保
生活
保護
介護
保険

義務教育費負担金 公共事業
関係 
4.8兆円
その他
1兆円
財務省資料より

補助金の内容とは?

この補助金の内容には様々な項目があり、その項目ごとに議論がされています。
例えば、義務教育費負担金というものがあります。
本来の趣旨は、日本全国どこにおいても義務教育が同じ水準で浸透する必要があり、国が権限をもっています。
しかし現状は、学習塾に通う児童も多く、果して国による画一的な義務教育で子供が学習能力を身に付けることができるのか疑問を持つ人も多いと思います。
そこで、仮に地方に権限を与えた場合、都会と地方で教育プログラムが異なるなど特色が出てくるなど地方分権のメリットも考えられます。
逆に、デメリットとしては、資金的な面で義務教育費負担金の削減が、今後の教職員退職金の増加によって地方財政が悪化する可能性があり、地方財政の状況によっては、教育水準の低下が危惧されるという声もあります。

 

このように義務教育費負担金ひとつをとっても様々な議論がなされるわけです。
ただ、背景には国の権限の問題もあります。中央官庁としては、自らの権限が奪われるわけですから、それも反対の理由の一つかも知れません。

 

次回は三位一体改革の、(2)国から地方への税源の移譲や、(3)地方交付税の見直しなどについてお話したいと思います。

 

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