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人民元とは?

 

昨今の世界経済において、注目のキーワードとなっているのが、中国の「人民元(じんみんげん)」です。
そして現在、この通貨の「切り上げ」時期に焦点が集まっています。
それでは、この「人民元」とはいったいどうのような通貨なのでしょうか?また、人民元を切り上げた場合には、経済にどのような影響があるのでしょうか?

人民元とは?

人民元とは、中華人民共和国の通貨の名称です。ただし、人民元という言葉自体は、日本語において一般的な名称のことで、中国においては「人民幣(Renminbi/略称RMB)」と呼ばれています。

人民元の種類

中国で流通している人民元(人民幣)の単位は「元」で、それに加え補助単位として「角」と「分」があります。1元=10角、1角=10分となり、1元を日本円に換算すると約13〜14円程度になります。(2005年5月時点)
紙幣の種類は12種類(100・50・20・10・5・2・1元 / 5・2・1角 /5・2・1分 )、硬貨は6種類(1元 / 5・1角 / 5・2・1分)です。
ただし、最近は物価の上昇で「分」単位の通貨を使うことが少なくなっているようです。また、人民元においては、金額を文字で示す時は漢数字表記(例:一元)、値札などで示す時はアラビア数字のみ(例:1.20 [= 一元二角] )が一般的となっています。

中国の為替制度

現在の中国の為替制度は、1994年に「管理変動相場制(又は管理フロート制)」が導入され、同時に中国内の全ての為替取引を仲介する「外貨取引センター」が設立され、現在に至っています。
管理変動相場制とは、変動幅を政府が管理するシステム、つまり、中国当局(中華人民銀行)が為替介入によって変動幅をある一定の範囲内に抑える、というものです。
そのため人民元は、為替介入によって対ドルにおいても狭い範囲内で推移していることから、事実上「ドル・ペッグ制(ドルに自国通貨を連動させる緩やかな固定相場制)」だと言えます。そうした為替制度を継続するなか中国は、膨大な貿易黒字や外貨準備高などを背景に、90年代から高い経済成長率を維持してきました。

 

なお外貨取引センターでは、2005年5月からドル、円、ユーロ、香港ドルの4種類の通貨と人民元の交換に限られていた同国での外国為替取引の対象を拡大し、ドル/円、ユーロ/ドルなど外貨同士の取引も認める、と発表しました。(ドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円、ドル/香港ドル、ドル/英ポンド、ドル/豪ドル、ドル/スイス・フラン、ドル/カナダ・ドルの8種類)
これは人民元の相場形成メカニズム改善に向けた外為市場改革の一環だとされています。

人民元の切り上げとは・・・

「現在の人民元のレートは、高成長を継続している中国の経済力に比べて割安」との見方が急速に高まり、現行の為替制度に対する圧力が強まっています。
(※中国の為替制度を巡る詳細に関しては、当社の情報サービス 「精也に聴く」 「脇田のひとこと」 その他マーケット情報をご参考下さい)

 

その中でも特に米国は、「割安な人民元レートが米国企業の対中国での価格競争を低下させる→米国製造業打撃、米雇用への懸念」などといったさまざまな要因を掲げ、最大の貿易赤字相手国となった中国に対して、人民元の切り上げを強く要求しています。

 

それでは、実際に人民元の切り上げが行なわれた場合、どのような影響が考えられるでしょうか?さまざまな要因が挙げられますが、プラス(+)とマイナス(−)の主な側面をわかりやすく簡潔にここでまとめてみます。

人民元の切り上げが実施されると・・

中国にとっては・・・・

(+) 対米貿易不均衡が解消する、高騰を続ける不動産価格や物価を抑制する効果が期待、など
(−) 中国の輸出競争力が低下する、これまでの高い経済成長率が維持出来ない可能性、など

 

米国にとっては・・・

(+) 拡大しつづける対中貿易不均衡に歯止めが掛かる、対中国での価格競争が高まる、など
(−) 中国がドル買い介入を手控えることで、これまでの、ドル買い介入に伴い増加した外貨準備高で行なわれていた中国からの「米国への証券投資」が細り、米国内の資金流入不足から米金利上昇の可能性がある、等々

 

また、日本にとっては、同じ「アジア通貨」ということで、「円相場」は「元相場」に左右されることも予想されます。加え、世界経済規模で捉えた場合では、「米金利上昇→米国株下落→主要国の株価下落」という図式も考えられます。
「人民元の切り上げ」の問題は、上記のようにさまざまな問題を抱えていることから、中国だけの問題ではなく世界経済にとって非常に重要な問題になっている、と言えます。

 

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