EU憲法の大きな課題は、EUの拡大路線に伴い、新規加盟国となった東欧や中東からの労働力が流入することでで、雇用が奪われることへの危機感が(特に主要国の国民に)強いことです。これが仏蘭でのEU憲法否決の要因にもなりました。今後、国民投票が行なわれる国でも、同様の懸念から仏・蘭と同じような結果となる可能性は十分にあります。
また、EUの基本的方針・主導権をめぐっての「主要国の軋轢」も問題となっています。仏独が中心となり主張している「連合(連邦)的国家」という形か、一方、英国が中心となり主張している「緩やかな国家連合」になるのか、という大きな問題も残されています。
2005年6月16日(木)開かれたEU首脳会議で、作業終了期限を当初の2006年10月末から無期限に延期することを決めました。批准作業の打ち切りではありませんが、作業がかなり長引くことになるのは間違いなく、EUにとっては、まだまだ厳しい道のりが続くと言えましょう。 |