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量的金融緩和とは

 

ここ最近、日本の景気回復を背景に、日銀の「量的金融緩和政策」の解除時期にマーケットの注目が集まっています。
(※量的金融緩和政策の解除時期等に関しては、当社会員専用ページ「精也に聴く_日銀量的緩和政策解除{06年2月21日号}」、「脇田のひとこと_量的緩和解除目前も・・・{06年2月27日号}」レポートをご参照下さい)
 
日本経済の動向を探る上でも、日銀の対応、つまり今後の日銀金融政策決定会合が大いに注目されます。それでは、日銀が解除しようとしている「量的金融緩和」とは、一体どのような政策なのでしょうか

金融緩和とは・・・

景気回復を後押しする手段としては、大きく2つの方法が挙げられます。
一つは、政府が中心となって公共投資の拡大や減税などを中心に行なう「財政政策」です。
そしてもう一つが、国の中央銀行(日銀)が政策金利の引き下げなどを行なう「金融政策(ここでは金融緩和)」があります。
しかしながら、膨大な財政赤字を抱える日本においては、積極的な財政政策を行なえる状況にないため、日銀の金融政策のウェイトが徐々に高まる結果となりました。

量的金融緩和政策とは

量的金融緩和政策とは、その名の通り、「(マネーの)量」という側面から金融緩和を行なう金融政策のことです。これは、日銀が日本銀行当座預金残高(金融機関が日銀に預け入れるお金)を通じて、市中に回るマネーをどんどん増やすことで、景気を刺激する金融政策のことです。日銀が行った具体的内容は、以下の通りです。

 

(量的金融緩和政策)

  • 操作目標を、金利操作(無担保コールレート)から量操作(日本銀行当座預金残高)にシフト
  • 日本銀行当座預金残高をそれまでの4兆円から5兆円に増額
    (→残高は、その後断続的に引き上げられ、現在は30〜35兆円まで拡大)
  • 金融緩和の実施の目途として、「消費者物価指数(コア_全国/生鮮食品除く)」の前年同月比上昇率が安定的にゼロ%以上になるまで継続する

 

そして、もう一つの金融緩和政策が、いわゆる「ゼロ金利」政策です。これもその名の通り、金利をゼロに誘導するもので、具体的には、無担コールの翌日物金利をゼロ%近くまで低下させることを指します。これは、日本のみならず、世界においても「過去に例のない」金融政策として、その成果が世界各国の中央銀行からも大いに注目されるものとなりました。

「量的金融緩和」と「ゼロ金利政策」の関係

「量的金融緩和」と「ゼロ金利政策」は、90年代後半から現在に至る金融緩和政策として、ひとくくりにまとめられます。しかしながら、それが実施された経緯・内容は多少異なります。

 

バブル崩壊後、デフレスパイラル(デフレ的悪循環)に陥った日本経済を回復させるために、当初日銀は1999年2月に、過去のおいても例を見ない「ゼロ金利政策」に踏み込みました。
その後、日本の景気が持ち直し、2000年8月にゼロ金利を一旦は解除しましたが、その後、再び景気が悪化したことから、日銀は再び金融緩和の政策を実施しました。2001年3月に日銀は、金融政策における操作目標を、「金利」操作から「量」操作にシフトさせ、いわゆる「量的金融緩和」を実施しました。

 

つまり、日銀は金利政策だけでは不十分だと判断して、量的金融緩和に踏み切ったともいえるでしょう。しかしながら、量的金融緩和政策の実施により、無担保コール翌日物(オーバーナイト物)の金利はゼロ%近辺まで下がったことで、結果的には「ゼロ金利」も復活する格好となりました。

量的金融緩和の解除と為替の関係

量的金融緩和が解除されることは、日本の金利が今後上昇していく可能性が高まることを指し、すなわち、その国の通貨が上昇することが予想されます。
(金利と為替に関する詳細は、「やさしい経済講座_2005年10月25日号{金利と為替の関係とは}」をご参照ください)

 

しかしながら、「やさしい経済講座_2005年10月25日号「金利と為替の関係とは・・・」でも触れていますが、金利動向を見る上において、自国の金利動向だけではなく「他国の金利動向」にも注目しなければいけません。

 

加え、実際に量的金融緩和が解除されるまでには、金利動向も含め市場が既に短期的には織り込んでいる可能性も十分にあります。いずれにせよ、本日結果が発表される日銀金融政策決定会合には大いに注目が集っています。

 

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