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2008年6月9日(月)『悪い材料にも、ドルに落ち着き』
注目の雇用統計を控え、ドル相場は、流れの分岐点にいた。今週に入ってバーナンキ議長のドル安牽制によってドル高の流れができてきたかと思ったら、ヨーロッパでトリシェ総裁がユーロの利上げの可能性を誇示して、逆に間接的にドルのデバリュー(値下がり)を促すことになった。特にユーロドルは大きく振れることになり、広いレンジのなかで一進一退を繰り広げてきた。
これに決着をつけるべく待たれたアメリカの労働調査。民間のデータで就業者数の増加が発表された後でもあったので、本物の統計が出る直前までは、「雇用統計は思っているほど悪くないのでは」という観測が主流であった。ドル円は106円台に高値圏で張り付き、ドル金利も高水準のまま。米国株も崩れる様子も見えなかったので、市場には、奇妙な安心感が拡がっていた。
しかし、結果は、事前の予想を大きく下回るものだった。いつも注目度の高い非農業部門の雇用者数は予想よりも悪くなかったが、失業率がなんと5.5%で、前月比0.5%も上昇していた。5.5%という数字自体、久しく見なかったレベルである。マーケットは、あまりにびっくりしてしまったようで、最初の5分は動きが鈍い。ユーロドルは50ポイントほど上昇して、ドル円も105.70あたりまで差し込むが、あまりドルの投げ売りが出ているという感じでもない。就業者数の減少が予想の範囲内に収まったためでもあろう。最初のうちは、5.5%という数値も、何か特殊要因でそうなっただけだろうと甘く考えさせられてしまう何かがあった。案の定、ドル円はすぐに106円台を回復。これでは、結果を見て売り込んだ人々のドルの買い戻しが誘発されるだけである。
なんだか嫌な予感もしたが、この流れに付き合ってドル円が上がってくる時、私は105.95でロングにしてしまった。ユーロ円が166円ちょうどを触りにいってもいたし、円売りのポジションは大丈夫だろうと思っていたのだ。
が、米国株が、オープン直後から急落だ。失業率のショックに加えて、原油価格が128ドル台から132ドルにまで急伸しているせいだろう。株価の下落とともに、ドルは全面的に売りを浴び、ドル円も次第に上値が切り下がっていく感じである。こうなると、素直にドル売りでないと分が悪いという焦りに変わり、105.70でド転(ドルロングを損切って、ドルショートに転換)した。ユーロドルが1.57ちょうどをつけてからは、ドル円の下げも加速してきて、まったく戻りがない。原油価格が最高値を大きく更新して139ドル台に乗せ、米国株も今年最大の下げ幅となり、ドル相場も安値引け。ただドル円の104円台ではさらに売り込まれる感じではなかったため、引け前に自分のポジションはクローズした。(ああ、くたびれた。)
本日は朝から欧米の金融機関の損失のニュースが出ていて、ドル円は早朝104円台のミドルでマドを開けてスタートしたが、東京オープンには105円台まで戻している。原油価格がアジア時間では落ち着いていることもあるのだろう。ドルは、悪い材料ばかりの割には底堅い。痛い目にあったにもかかわらず、またドル買いに触手が沸いてしまうそう。
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