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午後5時作成
今週の動き
ドル円は、週初17日116円35銭でスタート。日本が祝日となったアジア時間では、前週末の海外時間に上昇した流れを引き継ぎ116円30銭台で底堅く推移。日本の地政学リスクが高まっていることでドル買いが先行、116円半ばを上抜ける展開となった。海外時間には、中東情勢の緊迫化などを材料にドル買いが活発化し、116円台半ばから後半のストップロスを断続的に絡め、117円台前半へ上昇。強い数字となった米経済指標も好感されて117円28銭の高値を示現した。
18日は、約3ヶ月ぶりに117円台で東京時間を迎えたことで、本邦輸出企業などのドル売りが先行し、116円台後半まで軟化。しかし、翌日のバーナンキFRB議長の議会証言を前に、米国の利上げ継続か休止かを見極めたいというムードから、116円台後半でのもみ合いが続いた。海外時間は、イスラエル軍高官が、地上軍による大規模な侵攻可能性も示唆し戦闘終結まで数週間かかるとの見方を示したことを受け、中東情勢への懸念からドル買いが先行、117円半ばへ上昇した。
19日の東京時間は、バーナンキFRB議長の議会証言や米経済指標を控え、117円前半から117円半ば水準で推移。海外時間は、米6月消費者物価指数(コア)が予想を上回り、117.86円の週中高値を示現。しかし、注目されたバーナンキ米FRB議長の議会証言で、「景気減速はインフレ圧力を限定的なものとする」などの発言がされ、米追加利上げ観測が後退してドル売り圧力が強まり、117円後半から116円70銭レベルまで急落、116円後半でニューヨーク時間の取引を終えた。
20日のドル円は、東京時間では、前日のバーナンキ米発言後の地合いを継続して、116.58円の安値を示現。海外時間は、バーナンキ米FRB議長発言も前日とほぼ同じ内容となり、116円台後半で動意の乏しい展開が継続。米FOMC議事録(6/28・29分)発表で、多くのメンバーがインフレは現在の高水準から低下するとの見方から、追加利上げ休止観測が強まったが、クローズに向けてはドル買い戻しで117.05円の高値をつけてそのまま引けた。
21日東京時間は、本邦輸出筋などのドル売りにやや値を下げ、116円台後半で取引が続いている。
週明け17日のユーロ円は、147円台でのスタート。ユーロ債の償還・利払いに絡んだユーロ売りで146円79銭まで下落したが、投機筋の買戻しで147円台前半へ上昇。海外時間においては、対ドルでのユーロ売りに連れて、147円台前半から146円台半ばへ下落した。
18日東京時間は、ユーロドルが1.25台半ば近辺で上値の重い展開が続く中、146円37銭に軟化。海外時間では、ユーロドルが一時1.25ドルを大きく割り込んだことなどで146円前半まで下落したが、ドル円の上昇に下支えされ146.98円まで買い戻された。
19日のユーロ円は、ファンド筋のユーロ売りで146円36銭に下落したが、本邦輸入筋の買いや円売り圧力で146円89銭へ戻した。海外時間には、バーナンキ発言でユーロドルが1.26ドル台へ上昇、連れてユーロ円も147円台に乗せたが、ドル円の下落に上値を抑えられた。
20日は、東京時間では147円台前半での小幅な値動きだったが、海外時間に入り、ユーロドルの上昇に連れて史上最高値を更新。147.86円をつけ、その後も高値圏での推移が続いた。
21日東京時間は、前日の流れを受け147円台後半の高値圏で堅調に推移している。
| 7月17日〜21日 |
17日(月)7:00 |
高値 |
安値 |
21日(金)17:00 |
| ドル/円 |
116.35 |
117.86 |
116.18 |
116.32 |
| ユーロ/円 |
147.07 |
147.86 |
146.27 |
147.28 |
| 英ポンド/円 |
213.83 |
216.58 |
212.66 |
215.61 |
| 豪ドル/円 |
87.63 |
88.03 |
87.30 |
87.40 |
| NZドル/円 |
72.20 |
73.51 |
72.09 |
72.47 |
| 加ドル/円 |
103.13 |
103.76 |
102.88 |
102.94 |
| ユーロ/ドル |
1.2640 |
1.2669 |
1.2456 |
1.2662 |
| 日経平均株価 |
14,714.18 |
14,962.13 |
14,437.24 |
14,821.26 |
| NYダウ |
10,739.35 |
11,038.48 |
10,683.32 |
10,928.10 |
| ※ |
高安は21日金曜午後5時まで、日経平均株価は同15時終値、NYダウは20日木曜日終値 |
来週の見通し
7月第4週予想レンジ
| ドル/円 |
115.20〜117.50 |
豪ドル/円 |
86.50〜89.00 |
| ユーロ/円 |
146.20〜148.20 |
NZドル/円 |
71.50〜73.50 |
| 英ポンド/円 |
214.50〜218.00 |
加ドル/円 |
101.80〜103.50 |
<ドル円見通し>
来週のドル/円は、117円台半ばレベルのレジスタンスが意識される中、上値の重い展開になると予想される。中東情勢や北朝鮮問題などの地政学的リスクの高まりなどを背景とした海外投資家のドル資産回帰の動きが再び活発化する可能性があるものの、バーナンキ米FRB議長が定例の議会証言において「今後の利上げ中断を示唆する」見解を示したことなどを材料にドル売りが加速した流れが、短期的には続くと考えられるからである。
先週末までは、中東情勢・北朝鮮問題などの地政学的リスクの高まりや原油高騰、また、それを受けての各国株式市場の下落などに取引参加者の注目が集まっていたが、18日及び19日のバーナンキ議長の議会証言以降は、再び米金利の先行き動向が意識される展開になっている。
同議長は、今回の議会証言において、「米国経済の成長は鈍化傾向にある。また、今後もインフレリスクは残るものの、次第に落ち着きつつある」などとの見方を示し、市場は、一斉にドル売りに反応した。また、ホーニグ米カンザスシティ連銀総裁が、「インフレリスクは徐々に低下している」とハト派的な発言をしたことや、米FOMC議事録(6/28・29分)が公表され、「各委員がインフレ加速に対しやや楽観的な見識を持っている」ことが明らかとなったことも、さらなるドル上昇に一旦歯止めをかける格好となった。
ここ最近、押し目らしい局面のないまま、一本調子で117円台後半まで値を上げていたことから、短期的にはドル買いポジションが溜まっていると考えられるため、これらのポジション整理が一巡するまでは、ドルの戻り局面ではドルを買い持ちにしている向きのドル売りが被さり、上値を抑える要因となる可能性が高い。また、今週までのドル買いが地政学的リスクの高まりなどを背景にした資産回帰に絡む「有事のドル買い」であったとすれば、各国株式市場の動揺が次第に収まり落ち着きを取り戻すようであれば、そうしたドル買い材料も剥落することとなろう。
しかしながら、中東や北朝鮮問題などはすぐに解決策が見出されることではないため、今後も投資家はリスク要因として意識せざるを得ない。従って、一時的にはポジション調整主体の動きからドル売りが優勢になると思われるものの、ドルが急落する展開には繋がらない公算が高い。
米国では、来週25日に7月消費者信頼感指数と6月中古住宅販売件数が発表されるほか、26日にベージュブック(地区連銀報告)、27日に6月耐久財受注、28日には第2四半期GDP(速報値)、第2四半期PCEコア・デフレータ(速報値)などの発表が予定されている。
その中でも今後の米インフレ動向を探る上で、消費者信頼感指数やGDP及びPCEコア・デフレータに注目が集まっている。今回のバーナンキ議長の議会証言においては、先行きの利上げ中断の可能性が高まっていることには言及したものの、次回8月の米FOMCにおける追加利上げに関しての発言はなされておらず、今後の利上げ動向については経済指標の内容を見ながら随時判断していくとの姿勢が踏襲されるであろう。よって、これらの指標内容如何では、ドルは上下に振れる場面もあろう。
また、ベージュブック(地区連銀報告)において、20日に公表された米FOMC議事録(6/28・29分)と同様インフレ期待が後退するとの指摘がなされるようであれば、次回8月の米FOMCに向けて追加利上げなしを市場が織り込みにいくことも否定は出来ず、ドル売りが強まることも有り得よう。
一方、日本では、来週28日に発表される6月全国消費者物価指数や7月東京消費者物価指数が注目されよう。14日の日銀金融政策決定会合においてゼロ金利政策の解除を決定したものの、その後の会見で福井日銀総裁が追加利上げに関して慎重な見解を示したことなどを受けて、海外投資家らがポンド円やユーロ円での円キャリートレードを再開したとの観測がドル円の下値サポート要因となり、117円台後半までの上昇に繋がる一要因となった。今のところ、円金利が材料視されての円買いが強まる様相は見られていないが、本邦の経済指標の好転から早期の円金利先高観測が台頭するようであれば、クロス円主導でドル円が下値を窺う動きになるか可能性もある、米経済指標ほどの影響力はないとしても、本邦の各指標内容も注視しておく必要があろう。
テクニカル面では、現状、一目均衡表の雲の上で推移するなど堅調な地合いが続いているが、オシレーター系のRSIでは買い過熱感が示唆されており、調整売りが持ち込まれ200日移動平均線が位置する116.20/30円レベルをニューヨーク終値で割り込むと、一時的に下落基調が強まることも考えられるので注意しておきたい。
<ユーロ円見通し>
来週のユーロ円は、引き続き底堅く推移する展開が予想される。先週金曜日のゼロ金利解除決定やバーナンキ米FRB議長議会証言など日米のビックイベントを消化し、新規材料難との見方が広がる中、8月3日の欧州中央銀行(ECB)理事会における追加利上げが確実視されているユーロが、日欧米の金利面で選好されやすくなると予想されるからである。
来週は、24日にユーロ圏5月製造業受注、25日にユーロ圏5月経常収支が発表される。また、26日には独7月Ifo景況指数の発表が予定されており、上述した独7月ZEW景況感調査指数が15.1と予想35.0を大幅に下回ったことから、同指標に対する市場の関心は一段と高まっていると推測される。もし同指標が予想を大幅に下回るようであれば、ユーロ売りが強まる公算が高くなるものの、景況面でのピークアウト観測が後退する形となった場合には、ユーロ高に繋がる可能性がある。
また、来月3日を含め年内に最大3回の利上げが予想されているユーロが、追加利上げ観測が後退する米ドルや低金利水準が維持される可能性が高い円と比較的して選好されやすいという状況に大きな変化がないという見方から、来週も、金利先高観を背景とする資金の流入に支えられたユーロの堅調な流れを維持する可能性が高いと予想される。
一方、レバノンなど中東情勢の緊迫化が一段と増すこととなれば、ドル選好がより強まる形となってユーロ売りに繋がる可能性がある。ただ、円買い地合いが強まらない限り、ユーロ円が一方的に軟化する可能性は低く、下落しても緩やかな動きとなろう。
<その他クロス円見通し>
【ポンド/円】
来週のポンド円は、底堅い値動きとなることが予想される。今週発表された英経済指標が予想を上回る結果となり、今秋にも利上げが実施されるとの見方が出てきたことを背景に、金利選好通貨として出遅れていたポンドに対する買い圧力が高まると予想されるからである。
来週、英国においては特に需要な経済指標の発表は予定されていないものの、相場の変動要因として米国や独のインフレ指標には注意が必要であろう。
先週から値を上げているポンド円だが、先週の動きは、日本の利上げ期待の材料出尽くしによる円売りが主でポンド自体の話題は乏しかったが、今週に入ってからの状況は、週初の住宅関連指標やインフレ指標の結果を材料としたポンド買いに変わってきている。
19日に公表された7月5・6日分の英中銀金融政策委員会(MPC)議事録では利上げに関する議論が全く無かったことが判明したため、8月3日の同委員会での利上げはさすがに期待できないものの、今秋の利上げの可能性について議論される可能性は高いと思われる。さらに、米バーナンキFRB議長の議会証言を受け米国の利上げ観測が後退していること、また、今週発表の経済指標を見る限り、独・ユーロ圏の景気にブレーキがかかり始めたことも、ポンドの支援材料になっている。
チャート面においても、220円まで強い上値抵抗は見当たらず、上昇速度に対する警戒感だけが下落要因となろう。来週も、調整による売りをこなしながら値を上げていく流れが続くと考える。
【加ドル/円】
来週のカナダ円は、上値の重い展開が予想される。先週カナダ中銀が金利据え置きを発表し、金利面でのサポートがなくなったことに加え、原油・商品相場が落ち着きを取り戻し始めたことが、カナダドルの買いを躊躇させると考えられるからである。
来週は、24日に5月小売売上高、28日に6月鉱工業製品価格と6月原料価格指数の発表が予定されている。ただ、先週の金利据え置きを決定した時のカナダ中銀の声明が金融引締めサイクルの終了を示唆するものだったことから、今週発表された予想を上回る5月卸売売上高への反応が限定的に止まった点を踏まえると、来週発表の経済指標の相場への影響も限られよう。また、カナダ中銀は、先週の13日、4月に発表した金融政策報告の改訂版を発表し、2007年及び2008年の国内総生産(GDP)伸び率予想を下方修正しており、カナダドル高による輸出への影響を理由としている。すなわち、カナダドル高が景気拡大に悪影響を及ぼすレベルまで達している状況を示唆するものであり、良好な指標結果が通貨高に直結しないものと考えられる。
来週は、今週同様、カナダ経済を材料にした相場ではなく、中東情勢を背景とした原油・商品相場の動向や米国の利上げ観測にかかる円相場の行方が、結果的にカナダ円を左右する事となりそうである。中東情勢は不透明ではあるものの、今週米国の利上げ期待がやや後退したことで、来週は、カナダ円は上値の重い相場展開となると考える。
| ※ |
豪ドル円・NZドル円については、インフォーマ グローバル マーケット為替情報2月3日付《オセアニア週間見通し》ご参照ください。 |
【来週発表の主な経済指標】
| 7月24日(月) |
10:30 |
豪/2Q生産者物価指数確報 |
| 18:00 |
ユーロ圏/5月製造業受注 |
| 21:30 |
加/5月小売売上高 |
| 7月25日(火) |
15:00 |
独/6月輸入物価指数 |
| 17:00 |
ユーロ圏/5月経常収支 |
| 22:00 |
独/7月消費者物価指数速報 |
| 23:00 |
米/7月CB消費者信頼感指数 |
| 23:00 |
米/6月中古住宅販売 |
| 7月26日(水) |
07:45 |
NZ/6月貿易収支 |
| 08:50 |
日/6月企業向けサービス価格指数 |
| 08:50 |
日/6月貿易収支(通関ベース) |
| 10:30 |
豪/2Q消費者物価指数 |
| 17:00 |
独/7月Ifo景況指数 |
| 19:00 |
英/CBI産業動向調査 |
| 03:00 |
米/地区連銀景況報告(ベージュブック) |
| 7月27日(木) |
06:00 |
NZ/RBNZ(NZ中銀)政策金利発表 |
| 15:00 |
GFK消費者信頼感調査 |
| 21:30 |
米/新規失業保険申請件数(前週分) |
| 21:30 |
米/6月耐久財受注 |
| 23:00 |
米/6月新築住宅販売 |
| 7月28日(金) |
07:45 |
NZ/6月住宅建設許可 |
| 08:30 |
日/6月完全失業率・有効求人倍率 |
| 08:30 |
日/6月勤労者・全世帯家計調査 |
| 08:30 |
日/消費者物価指数(東京都区部:7月、全国:6月) |
| 10:30 |
日/日銀須田審議議員講演 |
| 12:00 |
NZ/6月マネーサプライM3 |
| 17:00 |
ユーロ圏/6月マネーサプライM3 |
| 21:30 |
加/6月鉱工業製品価格 |
| 21:30 |
加/6月原料価格指数 |
| 21:30 |
米/2QGDP速報 |
| 21:30 |
米/2Q個人消費・PCEコアデフレータ |
| 21:30 |
米/2Q雇用コスト指数 |
| 22:45 |
米/7月ミシガン大消費者信頼感指数確報 |
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