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第十七講:ストキャスティクス

 

博士 こんにちは。今日の講義は「ストキャスティクス」についてです。ストキャスティクスは米国のチャート分析家ジョージ・レーンが考案したものです。相場の買われすぎ、売られすぎを読み取り、さらに%Kと%Dという二つの線の相関関係から売買のポイントを見つけ出します。
まどか 「買われすぎ、売られすぎというと以前勉強したRSIみたいなものなんですか?」
博士 ストキャスティクスもRSIと同様にオシレーター系指標ですから似ているところは結構ありますね。ちょっと詳しく説明してみましょう。二つの線のうち、まず%K(Kライン)と呼ばれる線の引き方から見てみましょう。Kラインの数値の算出方法は図1のとおりです。算出した値は、直近の終値が過去5日間の価格変動の内で、相対的にどの水準にあるかを%で示します。Kラインの数値の意味はRSIと同じように、70%以上で買われすぎ、30%以下で売られすぎと判断します。但し、ストキャスティクスはこのKラインよりも、実は%D(Dライン)を重視します。DラインはKラインの数値をさらに3日間で修正したもので、Kラインより滑らかな動きとなります。Dラインの算出方法は図2の通りです。

【図:1】

【図:2】
Kラインの算出方法

%K={(C-L5)÷(H5-L5)}×100

C・・・・・・・最新の終値
L5・・・・・・過去5日間の最安値
H5・・・・・・過去5日間の最高値
Dラインの算出方法

%D=(H3÷L3)×100

H3・・・・・・(C-L5)の3日間の 合計
L3・・・・・・(H5-L5)の3日間の 合計
まどか 「うーん、またいろんな計算方法が出てきて難しそうなんですが・・・。」
博士 確かにそうですね。今回は計算方法よりも分析方法に重点をおいてみましょう。
図3を見てください。注目ポイントを三つ上げますね。

【図:3】

図:3

【図:4】

【図:5】
図:4
図:5
博士

赤い線がKライン、緑の線がDラインですが、まず(1)売買の目安とする時の基本はDラインの70%以上や30%以下に注目します。特に85%以上での売りシグナルや15%以下の場合の買いシグナルは信頼性が高くなります。(2)相場が上昇している過程でDラインが70%以上の位置で右肩下がりのダブルトップとなった場合の逆行現象は売りシグナル(図3参照)。
逆に相場が下落している過程でDラインが30%以下で右肩上がりのダブルボトムとなれば買いシグナルです。(3)KラインとDラインが上記(1)の条件を満たした上で、交差した場合も重要です。この交差も二つのケースが考えられます。

 

一つはKラインが先に方向転換してDラインと交差する場合(図4)、もう一つはDラインが方向転換した後にKラインが交差してくる場合(図5)です。相場の転換につながりやすいのは後者(図5)のパターンのようです。ただ、単順に交差するよりも上記(2)の条件を満たした上で交差する方が信頼性が高いようです。

 

また、考案者のジョージ・レーンもKラインとDラインが15%以下や85%以上の位置にあり続け、かつ交差が3回目になると転換サインとしての信頼性は高くなるといっています。よって売買のポイントは3回目の交差、もしくは逆行現象の時のみと割り切った方がいいかもしれませんね。

まどか 「なるほど。計算方法はちょっと面倒ですけど、以前のRSIのように売られすぎや買われすぎを見極めたり、逆行現象を利用するような点では使い慣れれば面白そうなテクニカル分析ですね。」
博士 そうですね。逆行現象などはRSIやMACDの時などにも説明しましたから大丈夫ですよね。あとはストキャスティックは3回目の交差という点に注目すれば結構簡単に利用できるテクニカル分析ではないでしょうか。今日の講義はここまでです。

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