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原油とは?
原油とは何か?その概要から価格変動要因、今後の見通しまで分かりやすく解説します

原油とは?

電気やガスを作るために必要な原油は、私たちの日常生活において欠かせないものの一つです。身近なものだけに、原油を石油と呼んだり、灯油を石油と呼んだりするなど、原油についてはあいまいなことが多かったり、意外と知らないことがあったりしませんか?

ここでは、

について簡単に分かりやすく解説します。

原油とは何か?

原油は、油田から採ったままのドロドロの液体のことを言います。原油は、大昔に地球上に存在していた動物や植物が長い年月をかけて変化してできた、いわゆる化石燃料の一種です。化石燃料は状態によって3つに分類され、液体は原油、固体は石炭、気体は天然ガスとなります。

原油を精製して製品化したものを「石油製品」と呼びます。原油を蒸留・精製してできた石油製品には、「ガソリン」、「灯油」、「軽油」、「重油」などがあります。このうち、ガソリン、灯油、軽油は無色透明かそれに近いため「白油」、重油などは黒い色をしているため「黒油」と呼ばれています。

原油はどこで採れるのか?

地下深くに採掘可能な原油が埋蔵されている地域が油田と呼ばれます。そして、その油田が多く分布している中東地域で原油が採れるイメージをお持ちの方が多いと思われます。ただ、いままでは困難であったシェール層からの採掘が可能になったことを受けて、近年では米国が世界一位の生産国となっています。

出典: 外務省

なお、英国を代表する石油企業であるBritish Petroleum(略称BP)の統計によると、世界の原油確認埋蔵量は約1兆7,324億バレル(2020年末時点)で、可採年数にすると約50年にあたります。これまで、「あと30~50年で枯渇する」と何度も言われてきましたが、新たな油田の発見や開発・掘削技術の進歩などが可採年数を底上げしています。

出典: BP Statistical Review of World Energy

原油価格の変動要因は?

原油価格の変動要因は、大きく分けると、需給バランス、地政学的リスク、各国の金融政策や投機的資金の動向が挙げられます。

出典: BP Statistical Review of World Energy

・需給バランス
原油は、需要と供給のバランスが最大の価格決定要因となります。そして、世界最大の原油生産国である一方、世界最大の原油消費国でもある米国の需給動向は原油の価格形成に強い影響力を持っています。

その米国が世界最大の原油生産国になった理由は、シェールオイルの生産拡大です。そして、シェールオイルの動向を探るには、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表している掘削を実施している装置の数を表す「リグ稼働数」が先行指標になると言われています。基本的には、稼働数の増加は将来的な供給増につながるとの見方から原油価格の下降要因、稼働数の減少は供給減につながるため原油価格の上昇要因となります。

また、米エネルギー情報局(EIA)や米国石油協会(API)から発表される米国の原油在庫からも消費と生産の動向を捉えることが出来ます。在庫の増加は原油価格の下降要因、反対に在庫の減少は上昇要因となります。

そのほか、世界の原油生産量の4割を占める石油輸出国で構成される石油輸出国機構(OPEC)の動向にも注目が集まります。OPEC加盟国が協調して行動することで、需給調整の役割を担うため、原油価格に対する影響力を保有しています。なお、OPEC総会は原油価格の維持や需給改善などを目的に年4回(3・6・9・12月)の定期開催に加え、必要に応じて臨時に開催されます。

・地政学的リスク
近年、原油価格の大きな変動要因の一つになっているのが、中東や北アフリカの政情不安、テロなどの「地政学的リスク」です。世界の火薬庫と呼ばれる地域に、世界有数の産油国が集中しているため、潜在的にそのようなリスクは付きものです。最近では、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、原油価格が急騰したことは記憶に新しいと思います。

・各国の金融政策や投機資金の動向
原油需要は、世界全体の景気動向がカギを握ります。世界の景気が上向けば需要の増加から原油価格は上昇して、後退すれば需要が減って原油価格は下落します。1998年~1999年初頭までの原油価格の低迷は、順調に成長していた東南アジア経済が経済危機に見舞われた影響が大きいと言われています。

また、新型コロナウイルスのパンデミック以降、世界ではインフレ高進の問題に直面しています。そのインフレを抑えるため、日本を除いた主要各国の金融当局は金融引き締めに舵を切っています。ただ、急速な金融引き締めは景気を冷やすため、一部の国・地域ではスタグフレーションも警戒されています。こうした各国の金融政策が世界全体の景気動向、そして原油価格にも影響を与えることになります。

原油価格は、これまでオイルショックや世界経済の拡大、リーマンショック、シェール革命など様々な要因で乱高下を繰り返しています。特に、原油価格が上昇している局面で、さらなる上昇が見込める時には、原油市場に投機的な資金が流入し、動きが加速する場面もよくみられます。こうした投機的な資金動向をみるうえで、米商品先物取引委員会(CFTC)が発表している建玉明細報告にも注目が集まります。

出典: CFTC(米商品先物取引委員会)

今後の見通しは?

原油相場見通し

2022/09/26

景気減速、需要減退などの懸念から下落基調か

ロシアのウクライナ侵攻に対して、米国や英国がロシア産原油の禁輸を決定したことで、今年の3月上旬には130ドルに迫りました。
その後は、停戦合意への期待感やEUによるロシア産原油の禁輸措置の導入、中国のゼロコロナ政策による一部大都市のロックダウン、米国をはじめとした世界各国の金融引き締めによる景気減速への懸念など、様々な状況が交錯するなか、値動きの激しい展開が続きました。
6月に120ドル台前半まで上昇したあとは、主要各国の積極的な利上げ継続姿勢や中国の経済成長減速が需要に影響を与えるとの懸念から下落基調にあります。
引き続き、主要各国による金融引き締めによる景気減速、そして原油需要の鈍化などが見込まれるため、下振れに対するリスクが高そうです。ただ、北半球の本格的な冬入りを控えるなか、今月のOPECプラス会合では10月の原油生産量を9月より日量10万バレル減らすことが決定されました。これに地政学的リスクの高まりが加わると、再び騰勢を強める可能性もありそうです。

チャートでは、3月と6月に高値を形成したあと、92ドル台のネックラインを割り込んでいるため、天井パターンである「ダブル・トップ」が完成しています。また、52週移動平均線や2020年4月を起点とした上昇トレンドラインを下抜いています。
81ドル台前半の水準を割り込んだことで、2020年4月安値から今年3月高値までの半値押しである70ドル割れの水準まで下げ余地が出てきました。ただ、RSI(9週)は8月上旬にボトムをつけたあとは切り上がっているため、下値に対しては突っ込み警戒感などが意識されやすい状態です。

執筆者

佐藤りゅうじ氏

佐藤りゅうじ氏
エイチスクエア株式会社 代表取締役社長
1993年米大卒業後、マーケティング会社を経て、金融・投資全般の情報ベンダー、株式会社ゼネックス(後の株式会社オーバルネクスト)入社。マクロ経済分析をはじめ、為替、商品、株式市場のアナリストレポートの執筆、トレードに携わる。2010年より「エイチスクエア株式会社」を起業し、アナリストレポートなどを執筆。また、「FOREX NOTE 為替手帳」などの企画・出版を行う傍ら、投資関係のラジオ番組「ザ・マネー~月曜日」などにも出演している。個人トレーダー。国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト。

佐藤りゅうじ氏サイト
https://forexnote.jp/